日本のカエルが中国市場を制覇!?なぜアプリゲーム『旅かえる』は中国で爆発的に流行ったのか?

『旅かえる』とは、日本で過去にねこあつめを製作したヒットポイントにより生み出されたアプリゲームです。ゲーム内容は至ってシンプルで、『カエルにアイテムを持たせて日本各地へと旅をさせます。すると、カエルはご当地のおみやげや写真を持って帰ってくるので、それを収集していくことが目的となるゲーム』です。

このゲームは、日本発のゲームであるにもかかわらず、日本以外の地域で非常に高い評価を得ています。特に、中国市場では多くの人によって遊ばれています。例えば、中国のApp Store無料ランキングで首位を獲得すると、続いて台湾・香港でも首位を獲得しました。

「旅かえる」
↓iphone版ダウンロードはこちら↓

では、なぜこのゲームは、中国において爆発的なほどの人気を持っているのでしょうか?
当記事では、ゲーム紹介をするとともに、中国で大ヒットした要因について、仮説を考えました。




『旅かえる』中国の子育て文化

『旅かえる』は、名前を付けたカエルをきままに旅をさせるゲームです。カエルを思いのままに操作することはできず、あくまでプレイヤーはカエルにお弁当や道具を持たせることで方向性づけることしかできません。そのため、自分の思うような旅をカエルがしてくれなかったり、旅に出ずに家でダラダラしたりしているようなこともあります。

このように、アプリの中でカエルを飼う感覚は、子供を育てる感覚と似ているのではないしょうか。現実世界の親は、息子や娘のために色々なものを用意して、それでも思い通りにはいかない。しかし、それでも親は日々の成長する子どもの様子をみて感動します。そのような現実を疑似体験できるようなアプリとして『旅かえる』はふさわしかったのではないでしょうか。

中でも、中国でこのゲームが流行った要因としては、中国の家族文化が『旅かえる』と親和性の高いものであったのではないかという仮説が考えられます。中国日本とでは、子供に対する見方が異なるといわれています。日本も中国も子供に対する愛情が深いというのは共通していますが、中国では子どもに手をかける期間がより長期にわたると言われています。というのは、日本では大学への進学や就活を契機として、子どもを自立させます。そうなれば、両親は子どもから離れることとなります。



一方、中国では自分の子が進学・就職した後も継続して関係性を保ち続けます。子どもの結婚相手や家などにまで助言をする親も珍しくはないそうです。また、自分の立場が祖母になった時も、自分の子供の孫の世話をみる方も少なくはありません。このことから、「親は人生をかけて子と寄り添う」という考え方が、中国の親たちに根付いているのかもしれません。

以上のような『旅かえる』の持つ特徴と中国の文化との親和性が、ヒットの要因の一つとなったと考えられます。


『旅かえる』で「簡単に・どこでも・いつでも」親の役割を疑似体験

『旅かえる』でできることは、それほど多くありません。お弁当や道具を渡すと、ただひたすら後は待つだけです。できることが少ないからこそ、このゲームはヒットしたのではないでしょうか。画面上で操作を行い、あとはカエルが持ってくるお土産や写真を楽しみに待つだけでいい。親の役割を疑似体験できる反面、実際の子育てを行う際に生じるストレスは全く感じない。そのような手軽さがヒットしたのではないでしょうか。

このように、『旅かえる』は、時間や場所を越えて親の役割をストレスなく疑似体験できるゲームです。そのために、既に子供を有している両親はもちろん、まだ子供を持っていない学生にもヒットしたと考えられます。


かわいい『我が子』をSNSでシェア

『旅かえる』の特徴は、旅に出したカエルが様々な種類の友人と美しい景色の写真を送ってきてくれることです。親であるユーザーは、自分の我が子のようなカエルが、友人たちと楽しく過ごしている姿や、きれいな景色と共に映っている姿をSNSでシェアすることができます。このように、自分のカエルが成し遂げたことを多くの人に自慢することができることが魅力の一つとなっていると考えられます。




このように、『旅カエル』中国全土で空前の大ヒットを記録しているゲームです。カエルを気ままに旅させ、そこでの写真を送ってもらう。シンプルながらも癒されるゲームになっています。

まだ、日本では大ヒットとはいえない盛り上がりですが、徐々に日の目を浴びてくるかもしれません。みなさんも日常生活に疲れたらスマホでカエルを飼ってみてはいかがでしょうか?